”孤独”を癒すヒューマンドラマ映画 5選と題しまして、U-NEXTで観れる映画のなかで、わたしがおすすめいたい作品5つをあつめました。
テーマは”孤独”です。
みなさんは、ふとした時に孤独を感じることはありませんでしょうか。誰にも言えない秘密、知られたくない過去、そういうものが膨らんで孤独になっていく。
持っていきどころのないこの気持ちを癒す映画があります。たくさんあります。
わたしを救ってきてくれたように、未来を救う力が映画にはある。
そう信じて、みなさんに届けーーー!!
『マンチェスター・バイ・ザ・シー』
あらすじ・解説
「ジェシー・ジェームズの暗殺」「インターステラー」のケイシー・アフレックが主演し、心を閉ざして孤独に生きる男が、兄の死をきっかけに故郷に戻り、甥の面倒を見ながら過去の悲劇と向き合っていく姿を描いたヒューマンドラマ。「ギャング・オブ・ニューヨーク」の脚本で知られるケネス・ロナーガンが監督・脚本を務め、第89回アカデミー賞では作品賞ほか6部門にノミネート。アフレックが主演男優賞、ロナーガン監督が脚本賞を受賞した。プロデューサーにマット・デイモン、主人公の元妻役で「マリリン 7日間の恋」のミシェル・ウィリアムズ、兄役で「キャロル」のカイル・チャンドラーが共演。アメリカ、ボストン郊外で便利屋として生計を立てるリーは、兄ジョーの訃報を受けて故郷のマンチェスター・バイ・ザ・シーに戻る。遺言でジョーの16歳の息子パトリックの後見人を任されたリーだったが、故郷の町に留まることはリーにとって忘れられない過去の悲劇と向き合うことでもあった。
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執筆者memo
アメリカのマサチューセッツ州にある町、マンチェスター・バイ・ザ・シー(全部で町名)を舞台にしたヒューマンドラマですね。
物語は淡々と進むので、観る人を選ぶ映画かとは思いますが、人間ドラマが好きな人には、胸に刺さること間違いなしだと思います。
ケイシー・アフレックは『ア・ゴースト・ストーリー』。ミシェル・ウィリアムズは『ブルーバレンタイン』『テイク・ディス・ワルツ』において、どことなく哀愁を漂わせる演技が素敵でした。
今作でも、それが炸裂しております、その演技がなくしてはつくれなかった作品だとも思います。
ただただ生きてゆく。
それだけで、なんとかなる。
人の孤独に誠実に向き合った映画です。
詳しくはこちらの記事にしたためています。
【映画】『マンチェスター・バイ・ザ・シー』拒絶と干渉の狭間で
詳細情報
原題:Manchester by the Sea
監督:ケネス・ロナーガン
脚本:ケネス・ロナーガン
出演:ケイシー・アフレック
ミシェル・ウィリアムズ
カイル・チャンドラー
ルーカス・ヘッジズ
制作年:2016年
制作国:アメリカ
時間:137分
『パンチドランク・ラブ』
あらすじ・解説
「ブギーナイツ」「マグノリア」のポール・トーマス・アンダーソン監督が、コメディ俳優アダム・サンドラーを主演に迎えて撮りあげた異色のロマンティックコメディ。ロサンゼルス郊外の町で暮らすバリーは、トイレの詰まりを取る吸盤棒のセールスマンとして真面目に働いている。7人の姉に囲まれて抑圧されながら育った彼は、突然キレたり泣き出したりと情緒不安定な一面を抱えていた。ある日バリーは姉の同僚であるリナと出会い、ふたりは次第にひかれ合う。その一方で、バリーは何気なくテレフォンセックスのサービスを利用したことから、思わぬトラブルに巻き込まれていく。共演は「奇跡の海」のエミリー・ワトソン、「ブギーナイツ」のフィリップ・シーモア・ホフマン。2002年・第55回カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞した。
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執筆者memo
「放っておいてほしい」「わたしのことを誰も知らない遠い場所に行ってしまいたい」
そう思ったことはありませんでしょうか。
もし、いたらこの映画をおすすめしたい。
「あなたのために」という言葉の背後にある人の傲慢さ、辟易する。
でも、大丈夫。
リナという存在がいつかはあらわれるから。
P・T・アンダーソン監督の映画は、濃厚なヒューマンドラマに変わったテイストをまぶす、みたいな感じの作品がおおいように思います。ただ今作はそうではなくて、ストレートにラブロマンスですね。
監督の作品のなかでは、比較的みやすい映画ですので、P・T・アンダーソン監督の入門映画としていいかもしれません。
詳しくはこちらの記事にしたためています。
【映画 P・T・アンダーソン監督作品】『パンチドランク・ラブ』 こころの距離をうめるもの
詳細情報
原題:Punch-Drunk Love
監督:ポール・トーマス・アンダーソン
脚本:ポール・トーマス・アンダーソン
出演:アダム・サンドラー
エミリー・ワトソン
フィリップ・シーモア・ホフマン
制作年:2002年
制作国:アメリカ
時間:95分
『母の残像』
あらすじ
戦争写真家の母イザベルが謎の死を遂げてから3年。母の回顧展の準備のため、長男のジョナが父と弟が暮らす実家に戻ってくる。事故か、自殺か、不可解な部分が多いイザベルの死。久しぶりに顔を合わせた父と息子たちが妻への、そして母へのそれぞれの思いを語り、イザベルの知られざる一面を戸惑いながらも共有していく。3人はそうすることでイザベルの死を受け入れ、家族としての絆を取り戻していくかに見えたが……。
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執筆者memo
4人の家族それぞれの基点から物語を進行させることで、家族であろうとも相容れない孤独があるということ浮き彫りにする映画です。
この記事で紹介しています5つの作品のなかでもダークできれいごとじゃない感のあるヒューマンドラマとなっております。
家族という関係性は、誰にとってもきっと重大なことかと思います。だからこそ、信頼が厚いけれど、葛藤も大きい。そのことに真摯に向き合って、且つ、落としどころまでちゃんと示している。
さいごには、孤独であることの美しさすら感じることのできる映画だと思います。
詳しくはこちらの記事にしたためています。
【映画 ヨアキム・トリアー監督作品】『母の残像』『テルマ』感想
詳細情報
原題:Louder Than Bombs
監督:ヨアキム・トリアー
脚本:ヨアキム・トリアー
エスキル・フォクト
出演:ガブリエル・バーン
ジェシー・アイゼンバーグ
イザベル・ユペール
デビン・ドルイド
制作年:2015年
制作国:ノルウェー
フランス
デンマーク
アメリカ
時間:109分
『都会のアリス』
あらすじ・解説
ヴィム・ヴェンダース監督が、ひょんなことから一緒に旅することになった青年と少女の交流をモノクロ映像でつづったロードムービー。ドイツ人の青年フィリップは旅行記を書くためアメリカを旅していたが、執筆に行き詰まり帰国することに。空港で足止めをくらった彼は、同じくドイツへ帰国しようとしていた女性リザと9歳の娘アリスに出会う。リザはフィリップに一方的にアリスを託し、行方をくらませてしまう。仕方なくアリスを連れてアムステルダムへ飛んだフィリップは、アリスの記憶を頼りに彼女の祖母の家を探す旅に出る。「まわり道」「さすらい」と続く、ヴェンダース監督&リュディガー・フォーグラー主演による「ロードムービー3部作」の第1作。
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執筆者memo
ヴィム・ヴェンダース監督の作品ですね。はじめて『パリ、テキサス』を観たときの感動は忘れられません。アメリカのパリス/テキサス州に行ったことはないけれど、なぜだが郷愁に浸ることのできる不思議な映画体験でした。
その監督がもっと前に撮った映画が今作。
ある青年とある少女の旅の物語です。
ふたりが”いる”ことそのものが愛おしいということが伝わってきます。存在が愛おしい、たとえ孤独であっても。孤独なものどうしが交流することで、孤独でなくなる。あたりまえなことですが、忘れがちなそのことを気づかせてくれるそんな映画です。
詳しくはこちらの記事にしたためています。
【映画 ヴィム・ヴェンダース監督作品】『都会のアリス』存在を確かめ合う2人
詳細情報
原題:Alice in den Stadten
監督:ヴィム・ヴェンダース
脚本:ヴィム・ヴェンダース
出演:リュディガー・フォーグラー
イエラ・ロットレンダー
リザ・クロイツァー
制作年:1974年
制作国:西ドイツ
時間:112分
『バッファロー’66』
あらすじ・解説
俳優・ミュージシャン・画家など多彩な活動で知られるヴィンセント・ギャロが初監督・脚本・音楽・主演を務めたオフビートなラブストーリー。1991年・第25回スーパーボウルの勝敗をプロットに盛り込みながら、ダメ男だがなぜか憎めない主人公の人生模様と、彼の全てを優しく受け止めようとする少女を描く。5年の刑期を終えて出所したビリーは、故郷の街バッファローへ帰ることに。事情を知らない両親に電話して「婚約者を連れて行く」と嘘をついてしまった彼は、見ず知らずの少女レイラを拉致して恋人のふりをするよう強要。レイラはビリーと一緒に過ごすうちに彼の孤独な素顔を知り、次第に好意を抱き始める。しかし、ビリーにはやり残したことがあった。レイラ役に「アダムス・ファミリー」のクリスティーナ・リッチ。日本では1999年7月に渋谷シネクイントのオープニング作品として初公開(キネティック配給)。当時の渋谷を中心としたミニシアターブームの中で大ヒットとなり、34週にわたるロングランを記録した。
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執筆者memo
孤独な男性がある女性との交流をとおして、過去からのとらわれを脱し、未来に希望を持ち始めるまでの1日を描いた作品です。
この記事で紹介しております映画と比較して、いちばん心が痛くなる描写が多いかもしれません。ですが、忘れてならないのはこの映画がハッピーエンドであること。
観終えたときには、解放感と爽快感にどうじにおそわれます。
過去と未来、わたしたちは自らそれらを物語として絶えず想像します。目を覆いたくなるほどに苦しい過去の物語が尾を引くことは仕方がない。ですが、だからこそ、美しい未来の物語を創造できるということを忘れてはならない。そんなことを思わせてくれる素敵な映画です。
詳しくはこちらの記事にしたためています。
【映画】『バッファロー’66』孤独な男、未来を生きはじめる
詳細情報
原題:Buffalo’66
監督:ヴィンセント・ギャロ
脚本:ヴィンセント・ギャロ
アリソン・バグノール
出演:ヴィンセント・ギャロ
クリスティナ・リッチ
アンジェリカ・ヒューストン
制作年:1998年
制作国:アメリカ
時間:113分
まとめ
”孤独”をテーマに、おすすめしたい映画を特集しました。どれもわたしの大好きなヒューマンドラマです。
どうしようもない孤独感、持っていきどころのない感情を抱えてしまうことが往々にしてあるのが人間。そんな人間に対して、誠実なまなざしを向けてつくられた映画だと思います。そして、わたしにとっても欠かすことのできない映画です。
この記事で関心をもっていただけましたら、ぜひ鑑賞してみてください。
ここまで読んでいただき、
ありがとうございました。
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